大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和30(オ)695 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人袴田重司、同逸見惣作、同中村喜一の上告理由第一点について。

自作農創設特別措置法五条に違反した買収計画にもとずいて買収処分が行われた

場合、所有農地を買収きれた者は、買収計画に対する不服を申し立てる権利を失つ

た後であつても、買収処分取消の訴において買収計画の違法を攻撃することができ

ることは、すでに当裁判所の判示したところであつて(昭和二四年(オ)四二号同

二五年九月一五日第二小法廷判決)、所論を検討しても右判例を変更すべきものと

は認めないので、論旨は採用することができない。

同第五点について。

自作農創設特別措置法五条五号により「近く土地使用の目的を変更することを相

当とする農地」として農地委員会が指定しなかつた農地であつても、客観的に右の

場合に該当するときは、これを買収することは違法であるから、買収処分に対する

不服の方法としてその是正を求め得ることも、当裁判所がしばしば判示したところ

であつて(昭和二七年(オ)八五五号、同二八年一二月二五日第二小法廷判決、昭

和二七年(オ)八五七号同二九年一月二八日第一小法廷判決、昭和二四年(オ)三

三五号同三〇年四月五日第三小法廷判決)、これを変更する必要を認めない。とこ

ろで原判決の判示は、やゝ簡に失するのであるが、その趣旨とするところは、本件

土地は買収計画樹立当時その大部分は山林乃至原野であり、その一部は農地であつ

たとしても、被上告人の主張するように遠からず住宅地として使用するのを相当と

するものであることをその挙示する証拠によつて認めたものと解し得られるので、

原判決には所論の違法はない。

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本件土地の買収は、右の理由だけで違法であること明らかであるから、論旨第二

点乃至第四点はその理由の有無にかかわらず、結果に関係がないので判断の必要が

ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致で、主文のとお

り判決する。

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

裁判官 垂 水 克 己

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